新幹線に乗ったとき、長時間の移動で足の疲れやむくみを感じた経験はありませんか?
そんなときに役立つのが「フットレスト」です。座席前に設置されているものや、自分で持ち込むタイプなどがありますが、「靴のまま使っていいの?」「脱いで使うべき?」と迷う人も多いはずです。
実際、靴を履いたまま使用すると清潔面が気になったり、周囲の目を意識してしまうこともあります。
本記事では、新幹線のフットレストの基本知識から、靴を履いたまま使う場合・脱いで使う場合のマナー、さらにグリーン車や持ち込み用アイテムまで徹底解説します。快適に旅を楽しむための正しいフットレスト活用法を知って、次の新幹線移動をより快適にしましょう。
新幹線フットレストの基本知識
新幹線フットレストとは?
新幹線の座席前についている「フットレスト」とは、長時間の移動で疲れやすい足を支え、より快適に過ごすための補助アイテムです。
特に東海道新幹線や一部のグリーン車では標準装備されており、足を軽く乗せることで血流を促進し、むくみやだるさを軽減できます。通常の座席では金属製や布張りの簡易的なタイプが多く、ペダル式で角度を変えられるものもあります。
海外の長距離列車や飛行機でも一般的に導入されている設備ですが、新幹線ではまだ車両や座席クラスによって設置有無が異なるのが現状です。
フットレストの利点とデメリット
フットレストの利点は大きく3つあります。
1つ目は「足の疲労軽減」。長時間同じ姿勢を取ると足がむくみやすくなりますが、フットレストを利用すれば自然な角度で足を支えられ、血行が促進されます。
2つ目は「姿勢改善」。足の位置が安定することで背筋が伸び、腰や肩への負担も減少します。
そして3つ目は「リラックス効果」。足元が安定すると安心感が得られ、より快適に休めます。
一方でデメリットも存在します。例えば、靴のまま使用することで汚れが付着し、清潔面が気になるという点。また、サイズが合わない人にとっては逆に窮屈に感じることもあります。さらに座席下のスペースが狭くなるため、大きな荷物を置きにくくなるという欠点も挙げられます。
フットレストの使用が禁じられている場合
新幹線のすべての座席にフットレストが付いているわけではなく、また一部の車両では「利用を控えてください」と案内されている場合もあります。特に普通車では設置されていないケースが多いため、自分で持ち込む必要がありますが、持ち込み用フットレストの中には車内マナーや他の乗客の快適性を損なうため、JRが使用を禁止しているタイプも存在します。
例えば、エアクッション型で大きく膨らませるタイプや、床に設置して座席下の空間を塞ぐタイプは「非常時の避難を妨げる」として利用禁止になることもあります。利用する際は、事前に公式サイトや駅員への確認をしておくことが安心です。
フットレストの使い方
靴のまま使用する際の注意点
新幹線のフットレストは、基本的には靴を履いたまま使用しても問題ありません。ただし、注意すべきは「清潔面」と「マナー」です。靴底には外の土やホコリが付着しているため、そのまま強く押し当てると布や金属部分が汚れやすくなります。
特にグリーン車の布張りタイプでは、次に利用する人に不快感を与えてしまう可能性があります。そのため靴のまま使う場合は、軽く足を乗せる程度にとどめるのが理想です。また、雨の日など靴が濡れている場合は、使用を控えるか、靴底を軽く拭いてから利用するとマナー違反になりません。
脱いで使うべき理由
足の疲れを軽減したい場合や長時間移動を快適にしたい場合には、靴を脱いでフットレストを利用するのがおすすめです。靴を脱ぐことで足先の圧迫がなくなり、血行が良くなるためむくみ対策に効果的です。
特に長距離移動では足を自由に動かせることがリラックスにつながり、快眠もしやすくなります。さらに、靴を脱いで靴下やフットカバーの状態で利用することで、清潔面でも安心できます。ただし、素足での利用は周囲の視線を気にする人も多いため、通気性の良い靴下やスリッパを持参すると快適でスマートです。
持ち込み可能なフットレストとは?
最近では、新幹線旅行用に「持ち込みフットレスト」を利用する人も増えています。特に人気なのは、折りたたみ式や吊り下げ式のコンパクトなタイプです。例えば、座席のテーブルフックに引っかけて使うハンモック型のフットレストは軽量で持ち運びやすく、普通車でも気軽に活用できます。
一方で、床置きタイプの大きなフットレストや空気で膨らませるタイプは、通路や前方座席の下をふさぐため使用禁止となるケースが多いので注意が必要です。選ぶ際は「コンパクトで周囲に迷惑をかけないデザイン」「収納しやすいタイプ」を意識することで、快適かつマナーを守った利用ができます。
グリーン車のフットレスト事情
グリーン車でのフットレストの使い方
グリーン車の座席には、多くの場合フットレストが標準装備されています。普通車と違い、布張りやクッション性の高い素材が使われているため、より快適に足を休められるのが特徴です。
基本的には靴を履いたままでも使用可能ですが、清潔面を考慮して軽く足を乗せる程度がマナーとされています。長距離移動の場合は、靴を脱ぎ、スリッパや靴下の状態で利用すると一層リラックスできるでしょう。
特にグリーン車は「快適さ」を求めて利用する人が多いため、隣席や次に利用する人への配慮を忘れないことが重要です。
グリーン車のペダルタイプの特徴
東海道新幹線や一部の車両では「ペダル式フットレスト」が採用されています。このタイプは、角度を自分で調整できるのが最大の魅力です。足首に合わせて角度を変えれば、姿勢を崩さずに快適に休めます。
また、座席をリクライニングさせたときにも自然に足を支えてくれるため、腰や背中への負担が軽減されるのもポイントです。ただし、靴のまま強く踏み込むと摩耗や汚れの原因になるため、優しく使用するのが望ましいでしょう。
グリーン車のフットレストは邪魔なの?
一部の利用者からは「フットレストがかえって邪魔に感じる」という声もあります。特に身長が高い人にとっては、足を伸ばすスペースが制限されるため、窮屈さを感じやすいのです。
また、荷物を座席下に置くとフットレストが干渉し、収納しにくくなるケースもあります。そのため、不要な場合は角度を調整して収納するか、使わずにスペースを確保する方法もあります。
フットレストはあくまで「快適さをサポートするオプション」であり、必ずしも使わなければならないものではありません。自分の体格や利用シーンに応じて、使い分けるのが賢い選択です。
おすすめのフットレスト・アイテム
新幹線でおすすめのフットレスト
新幹線の普通車にはフットレストが備わっていないことも多いため、自分用に持ち込み可能なアイテムを用意すると快適さがぐっと増します。
特におすすめは「吊り下げ式のフットレスト」。折りたたみテーブルに引っ掛けて使うタイプで、コンパクトに収納でき、足を軽く支えることで長時間の移動でも疲れを軽減できます。また、布製のハンモック型は通気性が良く、足の圧迫感が少ないため女性にも人気です。軽量で持ち運びやすい点も旅行や出張に最適といえます。
コストパフォーマンスの高いアイテム
フットレストは高価なものでなくても十分に活用できます。1000円前後から購入できる折りたたみ式やハンモック型のものは、コストパフォーマンスが高く、普段使いにも適しています。また、靴を脱いで使用できる携帯用スリッパや足枕クッションを組み合わせると、さらに快適性がアップします。
出張で頻繁に新幹線を利用するビジネスパーソンにとっては、こうした低価格ながら効果の高いアイテムを活用することが、快適な移動を実現するポイントです。
ニュースで注目されているフットレスト
最近では、SNSやニュースで取り上げられる「最新型フットレスト」も話題になっています。特に注目されているのは「折りたたみ可能な足枕型」や「メモリーフォームを使用したクッション型」。これらは足をふんわりと支えるため、従来のハンモック型よりもリラックス感が増します。また、一部ではUSB給電で温められるタイプも登場しており、冬場の移動にぴったりです。ただし、新幹線内では大きすぎるものや床をふさぐタイプは使用禁止になる場合があるため、購入前に必ず持ち込み可否を確認するようにしましょう。
まとめと今後のトレンド
新幹線のフットレストは、長時間移動を快適にする大切なサポートアイテムです。靴のままでも使えますが、清潔面を考えると靴を脱いで靴下やスリッパで利用するのがベストです。また、フットレストは必ずしも全席に設置されているわけではなく、グリーン車では標準装備されている一方で、普通車では持ち込みアイテムを活用する人も増えています。正しく使えば、疲労やむくみを軽減し、旅をさらに快適にできます。
近年、フットレストも進化しており、折りたたみ式やハンモック型のコンパクトアイテムに加え、クッション性を重視した新しいタイプが登場しています。
さらに、飛行機の長距離フライトを意識した高機能タイプや、USB給電で温められる商品なども話題を集めています。今後は「より小型で、かつ快適性の高いアイテム」が注目されるでしょう。
また、鉄道会社によっては快適性を重視した新型シート開発も進んでおり、フットレストの形状や機能が改良される可能性もあります。
最後にもう一度ポイントを整理すると、フットレストは「靴を脱いで清潔に利用する」「周囲や次の利用者への配慮を忘れない」「禁止されているタイプは使わない」ことが大切です。持ち込みタイプを使う場合は、座席下のスペースを塞がず、軽量でコンパクトなものを選ぶと安心です。マナーを守りながら上手に活用すれば、新幹線での移動時間は単なる移動ではなく、リラックスや仕事の準備に使える快適な時間へと変わります。